「Shopify」という名前を聞いたことはありますか。
Shopifyとはインターネット上でスムーズにストアを開設・運営できるカナダ発祥のサービスです。
日本で利用されはじめてまだ間もないものの低コストで幅広い機能を利用できると人気を博し、多くの個人や企業が利用しはじめています。
この記事ではShopifyを利用するとどういったことができるのか、メリットや気になる月額料金・手数料・コストを低くするため方法についても詳しくご紹介していきましょう。
1.Shopifyとは？
Shopifyは2004年にカナダで誕生したサービスです。
Shopifyを利用すれば、ECサイトの開設やその後の運営をスムーズに行えるようになります。
日本での利用が開始されたのは2017年からで、まだ新しいサービスだといえるでしょう。
しかし現在では個人と企業の両方のユーザー数を着実に増やしています。
ビジネスチャンスを広げ成功を掴むために、Shopifyを活用してみませんか。
世界では175か国以上で利用され、Shopifyを利用して作成されたECサイトの数は60万を超えるといわれています。
だれでも簡単にECサイトを作成できるだけでなく、ユーザーのあらゆるニーズに対応する汎用性の高い機能を持ち合わせていることがShopifyの世界的な人気の理由のひとつでしょう。
2.ECサイトとは？
ECサイトの「EC」とは「Electronic commerce」の頭文字で、日本語では電子商取引のことを意味します。
そのためECサイトとは電子商取引ができるWebサイトのことを指します。
「ECサイト」という言葉を聞くと小難しく感じる方もいるかもしれません。
しかしオンラインストアや通販サイト、ネットオークションサイトなどを利用した経験はありませんか。
実はこれらもインターネット上で販売や購入を行うECサイトのひとつです。
ECサイトを利用するのと運営するのは大違い？
普段からあまり意識せずにECサイトを利用している方は多いのではないでしょうか。
しかし金銭の授受が発生するECサイトを自分の手でゼロから開設し、なんのトラブルもなく運営していくのはたいへんな労力を要します。
ECサイトをただ単に利用するのとみずから運営するのとでは実際のところは大きく違うのです。
一般的なWebサイトの場合はアクセス数を増やすために写真や動画を加えてイメージを伝える、人々の興味を引くキャッチコピーを考えるなどの工夫が必要になります。
しかしECサイトではこういったアクセス数を増やすための取り組みも重要ですがそれだけでは不十分です。
なぜならサイト上で実際に商取引が行われるからです。
そのため一番に優先すべきことはECサイトの利用者が安心して買い物ができる環境を整えることといえるでしょう。
ECサイトを運営するために最低限必要なこととは？
ECサイトを運営するために最低限必要になるのは「顧客の情報を管理すること」と、また「商品の在庫管理を行うこと」のふたつです。
まず大切な顧客の個人情報を一度でも漏洩してしまうとどうなるでしょうか。
そのECサイトの信用は地に落ち、顧客は激減することは目にみえるでしょう。
現代の情報社会では徹底した対策のもと顧客の情報を管理することほど大切にすべきことはありません。
次に顧客がECサイトを見てよいなと思った商品を購入して自宅に届くのを待っていたのに、しばらくして品切れや発送までに時間がかかることが判明したらどうでしょうか。
その顧客は失望し次回からそのサイトを利用するのをやめてしまうかもしれません。
そこでだれもが安心して買い物できるECサイトを運営していくためにShopifyをおすすめします。
3.Shopifyでは何ができる？
Shopifyは定期課金することでサービスを利用できる仕組みとなっています。
Shopifyでは顧客の情報管理や商品の在庫管理はもちろん、ECサイトの開設・運営に関連するさまざまな機能を幅広く利用できるのです。
「ECサイトを開設するのはなんだか難しそう」「開設はできたとしても、その後の運営をうまくできるか少し不安がある」という方も、Shopifyなら必要な機能がはじめからほぼ一通り揃っています。
それでは具体的にどういったことができるのでしょうか。
以下に詳しくみていきましょう。
基本設定
基本設定ではストア名やそのサイトの利用規約を設定できます。
はじめてストアを作る方にとっては、サイト上であったとしても、念願の初店舗であることには変わりありません。
多くの人から愛され集客力が期待できるようなすてきな名前をつけてください。
実店舗をおもちの方にとってShopifyはストア名を広め新たな顧客を開発するチ販売チャネルになるでしょう。
デザインについても無料のテンプレートをはじめとするさまざまなカスタマイズが可能となっています。
商品の管理
そのストアを訪れた顧客がわかりやすいように商品を管理できます。
商品の写真をアップロードすれば一覧表示ができるほか、商品名や詳細情報・値段を設定できるのです。
顧客にとってはそのような詳細情報が、購入するかどうかを見極める判断材料になります。
はじめてサイトをみるお客様の目線に立って掲載する写真や商品名を工夫してみましょう。
決済方法
決済方法は代引きやコンビニ決済、クレジットカード決済などのなかから設定できます。
1から決済機能を自分でプログラムを構築するのはたいへんな作業ですがShopifyなら選択するだけで簡単に設定が完了します。
顧客にとっても実際の買い物と同じように、Shopifyでも気に入った商品をカートに入れ最後に決済方法を選んで購入ができるのです。
注文の管理
顧客から注文を受けると受注情報が通知されます。
また出荷と同時に出荷登録を行うことよって、顧客に商品出荷通知を届けられる管理機能が備わっています。
お客様はその商品が届くのを今か今かと心待ちにしているでしょう。
大切な顧客と信頼関係を築くために素早い対応とともに管理までできる仕組みが整っています。
顧客の管理
顧客の会員登録機能があるため注文履歴を管理できます。
そのため顧客の利用頻度やどのような商品を好むのか傾向を掴めるでしょう。
ただ顧客の注文を待つのではなくこちらから能動的に顧客のニーズを汲み取りに行き、それをビジネスに生かしてみるのをおすすめします。
ストア分析
サイトの売上やよく売れている商品を項目ごとに分析できます。
分析結果をもとに商品の品揃えや在庫管理に反映すれば、業務の効率アップや売上を伸ばすことにつながるでしょう。
マーケティング
Shopifyなら検索エンジンを最適化しメルマガの配信まで行えます。
インターネットサイト上の店舗なので、同じインターネット上でマーケティングができると広告・宣伝に効果的です。
最新の方法でビジネスの幅を拡張してみましょう（デフォルトにはメルマガがないのでアプリ登録が必要です）。
4.Shopifyを利用するメリットとは？
Shopifyでできることは非常に幅広く豊富であることが理解いただけたことでしょう。
そこでShopifyを利用するメリットは「だれでもECサイトを開設・運営できる」や、また「クオリティの高いデザインが可能」「海外発送にも対応できる」こと、そして「低コストで利用できる」の4つにまとめられます。
以下より詳しくみていきましょう。
だれでもECサイトを開設・運営できる
Webサイトに詳しい方はもちろんはじめてECサイトを開設・運営するような方であっても、使い方は基本的には選択していくだけです。
そのためだれでも簡単にストアを立ち上げて利用をはじめられます。
運営していて「さらに売上を伸ばしたい」と思ったときには、さまざまなサポートサービスを受けられるのです。
クオリティの高いデザインが可能
ECサイトのデザインは店構えと同じです。
デザインによって会社が打ち出しているテーマや、ブランドイメージに大きな影響を与えることもありえます。
Shopifyでは企業方針や取り扱う商品に合わせた、クオリティの高いデザインを取り入れられます。
細かな部分にまでこだわって理想的なストアイメージを作り上げてみましょう(有料・無料テンプレートがあります）。
海外発送にも対応できる
人・物・情報の国際的な行き来が当たり前になった今、日本国内だけではなく海外にも進出し「世界を股にかけるビジネスをしたい」と、お考えの方も多くいるのではないでしょうか。
Shopifyでは多くの言語や通貨に対応しているため、越境ECとしてワールドワイドなビジネスを実現します。
配送エリアを設定する際にはご希望のエリアを選択ください。
低コストで利用できる
Shopifyの最大の特徴は低コストで利用できることにあるでしょう。
料金プランはビジネスの規模に合わせた「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」の、3種類をメインに据えています。
そのほかにも「Shopifyライト※」「Shopify plus」の2種類があり、実質合計5種類のなかからのプラン選択が可能です。
なお初期費用は不要です。
ランニングコストが低いうえに高いパフォーマンスを発揮できるShopifyを、ぜひともビジネスに活用していきましょう。
※ライトはオンラインショップでないものになります。
5.Shopifyの月額料金は？
Shopifyは低コストで利用できるのが魅力ですが、月額料金はどのくらいなのでしょうか。
「ベーシック」のプランを選んだ場合月額料金は29米ドルとなります。
1ドル110円だとして換算すると約3,190円となります。
ちなみに「スタンダード」は79米ドル(約8,690円)で「プレミアム」は299米ドル(約32,890円)で、また「Shopifyライト」は9米ドル(約990円)「Shopify plus」は2,000米ドルから(約220,000円から)となっています。
実際に支払う際にはそのときの為替レートが適用されますのでご注意ください。
ベーシックプランははじめてECサイトを開設する方向けです。
スタンダードプランは実店舗をおもちの方やスタッフとともにストアを作り上げていきたい方に、プレミアムプランは大規模ビジネスを手掛ける方やマーケティングを重視する方におすすめです。
なお一度契約した後であってもいつでもプランの変更は可能なのでご安心ください。
6.Shopifyの手数料は？
Shopifyでは「取引手数料」「クレジットカード手数料」「両替手数料」の、3種類の手数料がかかります。
それぞれどのようなものなのか、以下に詳しくみていきましょう。
取引手数料
取引手数料は顧客がShopifyで提供しているオリジナルの決済方法である「Shopifyペイメント」を利用せず、ほかの決済サービスを使用して購入したときにかかります。
Shopifyペイメントを利用すると手続きが比較的簡単なうえに取引手数料はかかりません。
しかしShopifyペイメント以外の決済サービスを利用するとベーシックで2.0%、スタンダードで1.0%・プレミアムで0.5%の手数料が発生します。
このように月額料金が高いプランほど、取引手数料を低く抑えられます。
そのためShopifyペイメントの導入を検討するのはもちろんのこと、プランを選ぶ際にはビジネスの規模や商品の販売数を取引手数料とのバランスを考えるとよいでしょう。
クレジットカード手数料
Shopifyではクレジットカード決済の導入時にクレジットカード手数料が発生します。
ベーシックプランでのクレジットカード手数料は、クレジットカードが日本のものの場合3.4%・海外もしくはAMEXの場合3.9%、JCBの場合4.15%になります。
また取引手数料と同じで月額料金が高いプランほどクレジットカード手数料も低く抑えられるのです。
両替手数料
両替手数料とは顧客が支払いをした通貨が、自身のサイトで取り扱っている通貨の単位と異なるときに発生する手数料です。
グローバルなビジネスを展開したい方は押さえておきたいポイントでしょう。
ストアの所在地が日本の設定となっている場合は2%の両替手数料がかかります。
7.Shopifyをはじめるには？
Shopifyをはじめて利用する方に向けて2週間の無料トライアル期間が設けられています。
そのため「どのようにECサイトを開設するのか」「Shopifyってなんだか面白そう」と、興味が湧いた方や少しでも気になった方は契約せずに気軽に試せるのです。
ほんの数分であなただけのECサイトを開設できるのでこの機会にぜひともはじめてみませんか。
登録方法
Shopifyでストアを開設するにはまず管理画面の設定を行います。
Shopifyの公式サイトからログインし「無料体験をはじめる」というボタンをクリックしてください。
表示に従ってご自身のメールアドレス・パスワード・ストア名、ストアのURL・ストアの住所などの必要事項をフォームに入力すれば、あっという間に登録は完了です。
その後サイトページのデザイン決めや商品の写真の掲載・決済方法の選択などを行えます。
トライアル期間が終了してはじめて料金プランを選択することとなります。
トライアル期間中にご自身のビジネスにはどの料金プランがふさわしいか検討してみてください。
8. Shopifyのコストをさらに低くするためには？
低コストで利用できるShopifyですが、固定費の支払いは安ければ安いほどありがたいものでしょう。
そこで以下からはさらにコストを低くするためにできるお得な方法を3つご紹介していきましょう。
月額料金を年間料金へ
月額料金については、年間契約をすることでお得な年間料金に変更できます。
1年分だけでなく2年分・3年分とまとめて支払うと、期間に応じて10%・20%・25%のディスカウントを受けられるのです。
プランの選択後に支払いの頻度を選択する画面が現れます。
長期的なビジネス展開を希望されている方やリスクの低い業種の方については、利用料金を抑えるために年間料金にすることをおすすめします。
ただし途中で解約しても先に支払っていたぶんの料金の返金はないので、注意が必要です。
複数ストアのディスカウント
Shopifyでは複数のストアを開設すると優遇措置があります。
具体的には2店目以降のストアの料金にディスカウントが適用されます。
適用方法としてまず1店目のストアは通常通り開設しましょう。
次に2店目以降のストアを開設するときに別通貨や別言語の設定で開設しましょう。
その後Shopifyヘルプセンターのサポートに問い合わせると確認してもらえます。
確認後に承認されると2店目以降のストアのアカウントにディスカウントが適用されます。
オプション機能の追加利用
月額料金が高いプランはさまざまな機能が付加されていて便利です。
しかしそのすべての機能を使いこなすのは難しいうえに毎月の料金がかさんでしまいます。
そこでランニングコストを安く抑えたい方はプランをアップグレードするのではなく、オプション機能を追加利用することをおすすめします。
本当に使いたい必要な機能の費用だけを上乗せして、その機能をとことん有効利用するのがおすすめです。
9. まとめ
ShopifyはだれでもECサイトをイメージに合ったデザインの開設・運営でき、商品の海外発送にも対応できます。
Shopifyを利用すると月額料金のほかに取引手数料、クレジットカード手数料・両替手数料がかかります。
Shopifyの魅力は幅広い機能を利用できるのに月額料金は低コストであることです。
しかし月額料金から年間料金への変更・複数ストアのディスカウントの適用、必要なオプション機能だけを追加利用するなど工夫次第でさらにコストを抑えられるでしょう。
ビジネスのあらゆる可能性を作り出すShopifyの利用をぜひともあなたも検討してみましょう。